こんにちは、およげないペンギン、ぺんぎんママです。
夏休みが終わり、2学期が始まって少し経ちました。
我が家は今年、ぺんぎん息子(大)・高3とぺんぎん娘・中3のダブル受験です。
3きょうだいの末っ子、ぺんぎん息子(小)は小5なのでのんきなものです(笑)
さて、今回はぺんぎん一家の住む京都の高校受験の仕組みを紹介します。
公立高校の受験システム、親世代とはすっかり変わってますよね。
初めての高校受験で不安な受験生や保護者のために、
中学の成績は入試にどう影響するの?
前期・中期ってどういうこと?
志望校の順位ってどうやって決める?
など、基本的なことを分かりやすくまとめました。
受験の日程と概要
京都府公立高校の受験日程は「前期」「中期」の主に2つ。
「後期」はオマケくらいに考えましょう。
試験は学校ごとではなく、公立高校一斉に行われます。
前期日程
2月中旬ごろに実施、2月末ごろに合格発表。
令和7年度は2月17~18日(音楽科は2月1日~2日)実施となります。
普通科では、前期日程は定員の20~30%程度の募集なのでなかなかの狭き門です。
専門科は前期日程で100%の募集という場合もあります。
学校や学科により「A方式(A1、A2に分かれている場合あり)」「B方式」「C方式」があります。
A方式は主に学力検査が中心で、そこに報告書(内申点)、面接や活動実績などが組み合わされた選抜方式です。
B方式は報告書(内申点)と活動実績報告書がメインで学力検査(テスト)がありません。
中学校の部活動や生徒会、ボランティアなどの実績などがあり、進学先の高校でその部活に力を入れるなど学校で中心的な存在として活躍できる生徒像が求められます。
C方式は学力検査、報告書(内申点)、活動実績報告書に加え、実技検査が行われます。
高いレベルで部活動に貢献できる人が対象になります。
実施している高校は少ないです。
A、B、Cいずれの方式も上記に加え面接が行われます。
中期日程
3月上旬に実施されます。
令和7年度は3月7日。
定員から前期合格者の人数を引いた人数が募集されます。
第一志望第一順位、第一志望第二順位、第二志望の3校を志望できます。
試験方式は学力検査+報告書(内申点)。
前期と違って面接はありません。
学力検査は国語、数学、英語、社会、理科の5教科×各40点の200点満点。
報告書(内申点)の計算は下で説明します。
後期日程
3月末頃の実施です。
令和7年度は3月25日。
前期と中期の選抜後に定員割れをしている場合のみ実施されます。
学力検査、報告書(内申点)、面接の結果を総合的に判断して合否を決めるとされています。
実施されないことの方が多いので後期をアテにするのは危険です。
報告書(内申点)って?
どの選抜方式でも必ず必要になるのが報告書(内申点)。
中学3年間の評定(通知票の5段階評価の数字)を点数化したものです。
具体的には1、2年生の時はそれぞれ学年末の評定、3年生は2学期の期末テストまでの評定が計算対象です。
前期と中期で報告書(内申点)の計算が異なる
前期選抜と中期選抜では、報告書(内申点)の計算方法が異なります。
まず前期選抜では、報告書(内申点)は135点満点です。
内訳は・・・
国語、数学、英語、社会、理科+実技4教科の計9教科×5点満点×3年分=135点となります。
一方、中期選抜では報告書(内申点)は195点満点となります。
内訳は・・・
国語、数学、英語、社会、理科の5教科×5点満点×3年分+実技4教科×5点満点×2×3年分=195点です。
実技4教科の点数が2倍されるのがポイントです。
報告書(内申点)と当日点で合否が決まる
上記によって計算された報告書(内申点)の点数と、当日の学力検査の点数(前期試験はその他活動実績報告書や面接の点数も)を足した点数で合否が決まります。
中期選抜に関して言えば、公立高校は私立と異なり、試験日も試験問題も学校による違いはありません。
偏差値65の学校のテストは難しくて、偏差値40の学校のテストは簡単、ということはないんです。
同じテストだけど○○高校の合格点は340点で、△△高校の合格点は200点、とかそういうことです。
志望校の考え方
受験できるのは4校だけ!
前期選抜は1校しか受験できません。
中期も第一志望第一順位、第一志望第二順位、第二志望の3校が最大です。
後期選抜の利用や通信制を検討する場合などは少し事情が異なりますが、基本的には最大4校と考えてよいでしょう。
志望順位の考え方
もちろん、前期選抜で希望の高校に合格できればそれに越したことはありませんが、定員の約20~30%しか募集のない前期選抜(普通科の場合)で合格するのはなかなか大変です。
大半の受験生は中期選抜で第一志望を勝ち取ることを目標にすることになります。
中期選抜は「第一志望第一順位」「第一志望第二順位」「第二志望」の3校に志願することができますが、「第一志望の第一順位と第二順位ってなに?」ってなりますよね。
そこで、中期選抜の志望順位のシステムを分かりやすくまとめました。
例のA高校は、全体の定員から前期選抜の合格者をのぞいた200人が中期選抜の定員です。
まずステップ1で、中期の定員の90%の合格者を決めます。
200人×90%=180人
これでA高校を第一順位・第一志望としていた人の上位180人が合格しました。
A高校を第一志望・第一順位としていた人の下位20人はこの時点では不合格です。
次にステップ2で先ほど不合格となってしまった20人と、他の高校を第一志望・第一順位としていて、A高校を第一志望・第二順位としている20人の合わせて40人から、残り10%の合格者を決めます。
残りの枠:200人-180人=20人
ステップ2の対象者:40人
⇒上位20人が合格、残りの20人は不合格
ここで重要なのは、「他の高校を第一志望・第一順位としていて、A高校を第一志望・第二順位としている20人」というのは、「A高校より難易度の高い高校を目指していたけれどもそこには届かなかった人」が多いということです。
つまり、「A高校のステップ1で上位90%に入れなかった人」が勝てる相手ではない場合が多いってことです。
もちろん、可能性がないってわけではありませんが・・・
そしてこのケースでは、A高校を第二志望としていた人にはチャンスは回ってきません。
第一志望第一順位で合格できるよう頑張ることが何より大切、ということです。
前期選抜は受けた方がいいの?
受験生の中には、
「自分の学力や活動実績では前期選抜を受けても合格できるわけないから、受けなくてもいいよね?」
と考える人もいると思います。
確かに前期選抜は狭き門。
中学での成績が上位層ではなかった人にとっては関係ない話のようにも思えます。
でも、多くの中学生にとっては高校入試は初めての入学試験。
これまで模試や学外の資格試験(英検など)は受けたことがあっても、入試を受けるのは初めての人が多いでしょう。
中期選抜が本命試験だからこそ、入試の雰囲気に慣れるためにも前期選抜を受験してみる意味は大きいと思います。
ただ、面接対策など学力面以外の対策に時間を取られるのも事実。
面接は今後の人生において避けては通れないので、経験やスキルを身につけておくに越したことはありませんが、今はそれよりも学力強化に力を注ぎたいという場合は無理に面接対策を頑張って前期選抜に挑戦しなくてもいいでしょう。
また、前期選抜で合格できなかった場合に気持ちを切り替えるのが苦手なタイプなら、無理にチャレンジする必要はありません。
「練習になるし」「受かったらラッキー」くらいに考えて前向きにチャレンジできるタイプなら、可能性が高くなくても受ける価値はあると思います。
私立との併願も考えて
この記事では公立高校の入試制度を解説しましたが、公立高校の前期選抜に先だって、私立高校の入試が2月上旬頃に行われます。
公立が第一志望の受験生も、併願(すべり止め)や練習として私立高校を受験する人が多いです。
ここで1校合格を確保しておくことが気持ちの余裕につながります。
併願校選びも大切に考えましょう。
中学入学時から高校受験は始まっている!
解説してきたように、高校入試は点数の約40~50%近くを報告書(内申点)が占めます。
ということは、中学校の成績ってめっちゃ大事!!ってこと。
中1の1学期なんてハッキリ言って小学校の延長線気分ですよね。
初めての中間テストは入学してすぐ、大して授業も進んでないうちにあったりして…対策もせずにのぞんでもまぁ何とかなったりします。
その流れで1学期の期末もぼんやりしてたら撃沈…!なんて人も多いのではないでしょうか。
でも、1学期、2学期の成績の積み重ねで学年末の評定が付けられます。
そして1年生の学年末、2年生の学年末の評定もしっかり高校受験の時の報告書(内申点)に反映されます。
中1のスタートダッシュ、大切です。
すでに中3で、「今さら内申点なんて上げられないー!」っていう人も諦める必要はありません。
まずは志望校の過去3年分くらいの合格最低点を確認してみてください。
そして自分の評定から報告書(内申点)の点数を確認して、入試当日に何点取れたらいいのかを把握しましょう。
その差を埋めるために、あとはしっかり勉強するのみ!
苦手教科をグッと伸ばすことができたら、合格可能性もぐんと近づきます。
入試の制度をしっかり理解して、第一志望合格を目指しましょう!
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